お歯黒とサホライド
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お歯黒とサホライド
2017年10月17日(火)4:06 PM
こんにちは、皆さん“お歯黒”って知っていますか?
私も昔の人、特に女の人が歯を黒くしていた化粧みたいなもの。という認識でした。
このお歯黒は、明治時代以前の風習で既婚女性などが歯を黒く染める化粧でした。
むらなく艶のある漆黒に塗り込めたものが美しいとされました。
また、お歯黒には、歯科衛生が十分でなかった時代、歯並びや変色を隠したり、口腔内の口臭、むし歯、歯周病を予防する効果があったそうです。
昔の女性や身分の高い男性にとって口腔の美容と健康の維持のためには欠かせないたしなみだったみたいです。
お歯黒は、酢酸鉄を含んだ溶液とタンニンを含んだ粉からできています。歯に塗ることでエナメル質が酸によって溶かされるのを防ぎ、むし歯の予防になりました。
実は、1970年ごろからむし歯の予防として使用されている「フッ化ジアミン銀」は、このお歯黒をもとに開発され使われています。
フッ化ジアミン銀は、フッ素と銀を含んだ溶液で塗布すると虫歯の予防効果や殺菌作用、鎮痛作用により小さい虫歯なら進行を防いでくれます。
しかし、この溶液を塗布するとお歯黒同様に歯が黒くなってしまいます。なので永久歯に生え変わる前の子供の歯や通院が困難な高齢者などが適用になります。
昔の知恵が現代に生かされているんですね。
フッ化ジアミン銀について
サホライド=フッ化ジアミン銀は虫歯の進行を抑えるための薬です。
歯医者さんで直接虫歯に塗布します。そうすると銀イオンが虫歯になった部分に吸着して虫歯が進行するのを防ぎます。
小さいお子さんで治療がまだできない場合などに使ったりします。
※ただし、適応は初期の虫歯に限ります
本格的な虫歯の治療というよりは初期の虫歯の進行を抑えておき、その乳歯が抜け落ちるか、又は本格的な治療をするまでの“つなぎ”的 な役割りになります。
塗布をすると虫歯の部分が黒く変色します。
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