鼻呼吸を意識しましょう!
突然ですが、今あなたの口は開いていませんか?それとも閉じていますか?
「口が開いていた」という人は口呼吸の疑いがあります。
普段から鼻で呼吸しているか、口で呼吸しているかを意識している人は少ないかと思いますが、無意識で口呼吸をしているという人はとても多くいます。
特に現代の小学生ではなんと約4分の1もの児童が口呼吸をしている疑いがあるそうです。
鼻は、空気をきれいにする働きも持っています。
まず、ホコリなどが体内に侵入するのを防ぐのが鼻毛です。そして鼻粘膜に生えている微細な線毛と粘液層が、細菌やウイルスなどを捕獲します。つまり、鼻から入った空気はこれら異物の多くが除去され、いわば空気清浄器から放出された空気のような状態になっているのです。
また、粘液には抗体があるため、細菌やウイルスが粘膜の細胞に付着したり侵入するのを防ぎます。風邪やインフルエンザは、病原体が細胞内や粘膜で増殖することで発症しますので、鼻から入った空気は、口から入る空気より、感染症にかかるリスクが少なくなるのです。
また、鼻から呼吸することで、空気が温められます。その温度は35~37度にもなります。口呼吸ではここまで温められることがなく、冷たいまま肺に届けられてしまいます。すると、肺の免疫力が低下するリスクにつながり、肺にかかる負担が大きくなってしまいます。
なので、健康のためには鼻呼吸が重要なのです。
風邪やインフルエンザが流行する季節でもあるので口呼吸を心がけましょう!
また、口呼吸の場合、歯列や咬合が正常でなくなることがあります。口呼吸で口を開けている時間が長くなるために、口輪筋による前歯の舌側への作用が弱くなり、歯がくちびる側へ傾斜するようになります。これは乳歯だけでなく、永久歯でも起こります。歯並びだけではなく顔貌にも影響します、口呼吸による顔の変形は「アデノイド顔貌」と呼ばれているもので、鼻腔の奥にあるアデノイドという咽頭扁桃が肥大している人に起こりやすい独特の顔つきのことです。
このアデノイド顔貌の特徴は、口呼吸のほかに鼻孔が小さい、鼻孔が狭い、鼻が低い、猫背姿勢、上顎に比べて下顎が後ろのほうにあるなどです。
そのまま放っておくと面長で締まりのない顔つきになり、口まわりの筋肉も衰えるため、咀嚼機能が低下します。そのため嚥下障害や消化障害も引き起こしかねません。
その他にも口呼吸でお口の中が乾き、唾液による細菌抑制効果が低下するためむし歯や歯周病のリスクが高くなります。
このように口呼吸をしていていいことはひとつもありません。
思い当たる方はすぐに鼻呼吸を心がけ、意識と行動を変えるようにしましょう!
「鼻で呼吸しよう」と意識することからでかわってきます。
食事中に口をしっかり閉じて咀嚼することや、唇を閉じて口角を上げたスマイル顔を意識してみたり、口をとじてガムを噛むなど、ちょっとしたことでも意識することが大切です。
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